スライドメソッドで矯正を受けた人なら
皆さん経験からご存知ですが、
スライドは
驚くほど舌を緩めます。
だから日本人がスライドをすると
はじめて
英語の舌の動きが可能になります。
ではなんで? って
不思議ですよね。
何が引き金となって
スライドは
舌をここまで簡単に
緩めるのでしょうか。
これは私が17年間独自に研究した
驚きの手法及び
コンセプトです。
スライドは
下唇の斜め下から
上センターに向かって
皮膚と筋膜をずらす(滑らせる)ことで
口の内側の横の壁
(下唇周りや頬の内側)をも
上センター(鼻の方角)に集めます。
これは
口角を下げる口角下制筋と
下唇を元気に動かすオトガイ筋が
咀嚼筋の動きまで
コントロールしていた連動を
強制的に解きます。
同時に
口角下制筋が下げていた頬が
筋肉の引っ張りから解放されるので
頬骨に向かって
頬の肉が上に浮きます。
(口角挙筋や小頬骨筋で頬を上げないように
注意が必要です。
ここで頬を上げるためにサポートする
わずかな筋肉は大頬骨筋のみです。)
余談ですが
こうして
英語を話す顔は
日本語を話す顔より
頬が目立ち
あごが長くなります。
逆に日本語を話す顔は
頬を下げ
あごを上に引き上げることで
四角くなりがちです。
スライドによって
オトガイ筋
(あご上の梅干し)も
皮膚と筋膜が上に滑ったことで
解かれ
連動していた咀嚼筋を解放し
あごが内側で
斜め下後ろ方角に
ストンと落とされます。
ここで重要なポイントは
上唇を上に休ませることです。
なぜなら
上唇の内側(口輪筋内側)が緊張すると
表情筋が連動して
日本語状態に戻したい
衝動に駆られるからです。
このような日本人だけの持つ
習慣的筋肉運動の誘惑もあるので
日本人はネイティブスピーカーの
まねをしても無理なのです。
日本語の連動を回避するために
厳密に筋肉状態を理解し
覚えてしまうことが必要です。
そのために
上唇を解放する練習が
「妖怪ほぐし」です。
上唇両脇を指で掴み
上斜め前に引っ張り
ぐるぐる回して麻痺させ
あごの開閉をする
練習です。
これで
あごが表情筋と無関係に
落ちることが可能になり
その感覚を覚えるのです。
下唇の周辺と頬の内側の
皮膚と筋膜が
上センターにずらされることで
内側の筋肉が解かれ
ビヨーンと伸び
骨(あご)が皮膚と別々に
単独で動くようになります。
それが「筋膜スライド」の目的と
実際に日本人であれば体験できる
物理現象です。
さてここからが 魔法が起きる瞬間です。
あごがいつもよりも下に下がり
さらに日本語で元気に連動する表情筋
(口角下制筋、オトガイ筋、
口輪筋内側、口角挙筋、小頬骨筋)と、
咀嚼筋、
舌筋の連動が解かれると
舌は斜め前に向かってぼんやり膨らみ
溶岩のように流れ
ババロアのようにゆるむことが
重力のみを使って簡単にできます。
あごが小刻みに振り回される
日本語環境では
舌は脱力するどころか
緊張し続けます。
咀嚼筋が表情筋と連動している状態は
顎関節が詰まっているので
舌の後部をも固め
下にキュッと下げているのですが
舌後部に力が入ると
舌先にも力が入りやすくなり
舌横がセンター(内側)に向かって収縮します。
これが日本語をクリアに
発音する舌の状態です。
英語発音は不可能な
状態です。
スライドによって
舌奥が緩み
舌先も緩み
舌横が横斜め前に膨張すると
舌横は
下歯の外までふんわりはみ出ます。
これで英語の舌の動きが可能な
脱力舌が用意されます。
この舌横の膨張のために
使われるイメージが
レッスンで常に使われる
「舌の目玉」です。
舌のどこに意識を集中すると
舌前や舌奥の緊張感覚を忘れることができるか
長年研究した結果
この「舌の目玉」を意識することが
一番効くとわかったのです。
舌が脱力し
英語の舌が可能になる。
その確実に有効な準備方法として
スライドメソッドの
筋膜スライドは
ニューヨークで英語発音の壁を経験した
述べ2000人以上の日本人を
助けてきました。
今年
クロスメディア・ランゲージより
この手法が丁寧に説明された
メソッド本が出版されます。
CDも動画も、各種テストも付きます。
これまでの英語発音教育に
一石を投じる内容で一杯です。
どうぞお楽しみに。
スライドメソッド
モリヤマハルカ