声を出してはいけない寮で育った私
- モリヤマハルカ
- 2024年10月21日
- 読了時間: 2分
更新日:6月14日
私は12歳の時に親元を離れ、学生寮で暮らし始めました。
そこには今では考えられないような厳しいルールがありました。
下級生は存在感を消さなければいけない。
先輩の目を見てはいけない。
笑ってはいけない。
音を立ててはいけない。
そして、
声を出してはいけない。
許されていたのは、内緒話のような「息の声」だけでした。
多感な中学生の私は、
鉛筆を落として音を立てるだけで緊張し、
息の声で
「すみません」
と謝る毎日を送っていました。
そんなある日、
上級生たちが全員バス旅行に出かけ、
寮が空っぽになりました。
その時です。
親友と私は非常階段の脇のベランダへ飛び出しました。
そして、
青空に向かって叫び続けたのです。
声が枯れるまで。
怪獣のように。
思いきり。
誰にも遠慮せず。
あの時の気持ち良さは、
今でも忘れられません。
空の色も、
風の匂いも、
鮮やかに覚えています。
今振り返ると、
あの出来事は私の人生に大きな影響を与えたように思います。
なぜなら私は今、
英語発音を教えているからです。
英語に自信がなくて声を上げられない人。
間違えるのが怖くて黙ってしまう人。
存在感を消してしまう人。
そんな人を見ると、
私はどうしても放っておけません。
過去の自分を見ているような気持ちになるからです。
遠慮しないでいい。
自分の声を出していい。
自分らしく話していい。
人は本来、
自由であっていい。
私が発音を教えている理由の一つは、
あの日ベランダで叫んだ記憶にあるのかもしれません。
発音は単なる技術ではありません。
自分の声で、
自分を表現することです。
そして私は、
一人でも多くの人が、
自分の声を取り戻せるようなお手伝いをしたいと思っています。
モリヤマハルカ
Slide Method®開発者


コメント